15日から衆議院選挙が始まり、議会では決算特別委員会が連日続いていますが、5月から練習を重ねてきた横浜いずみ歌舞伎も、今週に入り連続して舞台でのけいこが続き緊張感を持ったまま、昨日19日と本日で講演を行い、多くの方に見ていただきました。
今回は同じお話し「双葉蝶々曲輪日記」の2場面を上演しました。力士の濡髪長五郎と、素人相撲の放駒長吉がからんでいて、ともに「長」がつくことから蝶々とついています。
私は二段目「堀江角力小屋の場」に出演し、若旦那のボンボン与五郎を演じました。与五郎は贔屓の濡髪を応援に来ます。本日の一番の取り組みは濡髪と放駒の決戦ですが、意外にも濡髪があっさりと土俵を割ってしまい、大喜びの放駒です。収まらないのは与五郎です。「何じゃい。何じゃい。何じゃい。何じゃい。竹河岸の火事やあろまいし、長吉勝った。長吉勝ったてそないにポンポンポンポン云いくさるな!」と当たり散らしますが、それでも長五郎に慰められ、吾妻の身受けの事も引き受けると聞いて与五郎は喜んで吾妻のもとへ行くという、お気楽な性格でまさにボンボンです。
しかし、練習はお気楽にはいかず、もっと特別感を出しなさいと言われますが、その意味さえ分かりません。とにかくいただいたDVDを見て少しでも雰囲気を出そうとしますが、それでも先生の要求はどんどんと上がっていきます。歌舞伎とは、本当に奥の深いものですし、演じるということは真似るだけではだめなんだとわかります。(けど、できません)
それでも当日は、思う存分演じることができたので、先生の評価は別として、満足して、ほっとしています。