秋の行政視察ー1日目 チーム担任制の取組ー

これまで学校には、各学年がありその中に各クラスがあり、一人の担任がついているというのがスタンダードでした。しかし、社会情勢の変化に学校も対応するために、一人の担任にすべてを任せるのではなく、複数の教員で子どもを見ていこうという動きが起こってきました。
わたしが小学校教員時代は、例えば3クラスある小学校高学年で、A先生が社会を三クラス教える、B先生は理科を3クラス教えるなどの方法や、低学年では音楽や体育図工などは合同で行うとか、今では算数などを少人数学級に分けてより理解が進むような方法を取るなど、なるべくいろいろな教員が子どもに関わるようにしようとしていました。

子どもの不登校やいじめが増加する中で、教科指導だけでなく生活全般において教員がいろいろなかかわり方ができるようにしようということで、「チーム担任制」が始められています。

鹿児島市立城西中学校の取組

「多くの異なる視点で変化をみとること」 「こどもが話しやすい教師に相談できること」 でいち早く問題に気付き一人一人に応じた支援をてーむで行うことを狙いにして、チーム担任制を導入しています。
教師6人で、3,4クラスを担任し、学級担任業務はローテーションや分割で実施しています。生徒指導等の案件には、状況に応じて弾力的にチームを編成し対応にあたるそうです。

話を伺っていると、ずっと学級担任を一人でやってきたことから頭での整理が難しく、今日、どのクラスで何をするのかを毎日しっかりととらえなければならないだろうと思いましたし、チーム間での情報共有がとても大切で、その時間の確保が難しいのではないかと感じました。

こうした中で、学校は常に改善を重ねており、保護者の混乱を招かないように「連絡担当」を決めたり、やはり情報共有の時間が十分に取れない実態があるの生徒理解に特化した学年研修部会」を月に2回位置付けたり、道徳や学級活動では全教師がローテーションを組んで向かうなど、生徒の意見も取り入れながらの工夫が続けられています。

地域・学校・こども・保護者とともに

他の議員からは「10年後にはこれがスタンダードになっているだろう」という発言がありました。変化をしていくことは大事です。児童生徒の理解に努め、相談しやすい学校づくりの取り組みの形は一つではないと考えます。先進的な事例を真似るではなく、これまでの各学校の取り組みをふりかえり地域や保護者やこどもともよく話し合うことが必要だと思いました。
よい事例を参考にしながら、各学校での取り組みを応援していきます。