いきたかった場所、会いたかった人、聞きたかったお話。
かながわ民主教育政治連盟のメンバーで、川崎市子ども夢パークで、西野博之さんからじっくりとお話を伺いました。夢パークは、できるまで子どもや行政と話を重ねて作り上げ、「子どもが自由な発想で、遊び、学び、つくり続ける居場所」として2003年度にスタートしました。
その一部にはフリースペースえんがあり、暮らしを大切にしながら自分でプログラムを決めて、ありのままの自分でいられる居場所です。
ここにいる不登校の子どもの話を聞いていると、子ども自身が持つ力を発揮できる場所と時間が必要で、大人がどれだけ待ってみていることができるのかが大事で難しい。外には、学校では禁止されそうな遊具や道具がたくさんあり、暖かいので思う存分の水遊びと泥遊びに興じる子どもたちいました。

私からは、横浜市のすべての中学校に昨年9月からスタートした校内ハートフルの今後の展望について質問しました。西野さんからは、やや厳しい口調で「横浜は子供にかかわる条例を作成する際に「権利」という言葉を使わなかった」とおっしゃいました。横浜の子どもに対する根幹にある姿勢を問われた様に思います。それでも対策をとっていこうとすることに対しては、学校内の居場所が広がることはよいことで、生徒とともに作ることを大事にして、大人が勉強のための道具をそろえたり、あれやこれやと準備をしないことも大事といわれました。「大人の良かれは、子どもの迷惑!」
横浜市は不登校だけど外出できる、外出が難しいなど児童生徒の状態や希望に応じた居場所を作り学びの保証をしています。
また、学びの多様化学校にも触れられ、校内ハートフルを通して、学校全体に学びの多様化を広げていくということを真剣に考えていく時期が来ていると感じました。
子どもの不登校状態をみとめつつも、 「早く学校・学級へ帰るようにすることに注力すべし」「校内ハートフルで遊んでいる様子をほかの児童生徒が見ることで悪影響を及ぼさないか」という考えは、なかなか払しょくできない大人がいることも事実です。私たちが受けてきた教育を問い直す作業は本当にしんどいことです。